ゲーミフィケーション設計のコツとは?「楽しい」を引き出す編


「楽しいからついつい問題を解いてしまう」という感覚を持つことが、自然と継続につながります。
今、その「楽しさ」を引き出す手法としてゲーミフィケーションが注目されています。

今回は、「楽しさ」を重視した場合のゲーミフィケーションを効果的に取り入れる設計のポイントをご紹介します。

なぜ「楽しさ」が継続につながるのか?

目的だけでは継続は難しい

「良い成績を取らないといけないから勉強する」
「体力を維持したいから運動する」
これから何かに取り組むときに、このようなポジティブな目的や目標を掲げることでやる気を促進することはできます。
しかし、初めはそのゴールに向かって頑張る気持ちがあっても、継続するとなると徐々に義務感に駆られてしまい、次第にやる気がなくなってしまうという経験はないでしょうか?

習慣化の第一歩は「楽しむこと」

子どもが毎日飽きずに公園で遊んだり、学校の短い休み時間でもグラウンドでドッジボールをしたりできるのはなぜでしょうか?
そこには「楽しいから」という理由がきっと大部分を占めているはずです。

小さな子供だけでなく、中高生や大人でも同じことが言えるのではないでしょうか?
「楽しい」と思うことで行動する意欲が自然と湧き、やがてそれが日常の一部となりやすくなります。

「楽しい」を引き出すゲーミフィケーション設計のステップ

では、実際に学習を通してユーザーの「楽しい」を引き出すためのゲーミフィケーションはどのように設計すればいいのか?
その3つのステップについてご紹介します!

1.ターゲットの好みを分析する

何をもってユーザーが「楽しい」と思えるのか、その定義は老若男女さまざまです。
そこで、楽しさの定義づけを明確にしておくことが重要です。

ターゲットの趣味や興味をリサーチし、どのような要素が「楽しい」と感じられるかを分析します。
『あそべるずかん昆虫クエスト』では、昆虫のデジタル図鑑を小さな子供に楽しんでもらうためにはどのような工夫が必要なのかを考えました。

小さな子供といえば、外で昆虫を採集したりコレクションしたりするのが好きというイメージがありますよね。また、キャラクターを使ったカードバトルゲームも人気です。
これらの要素を取り入れることで、紙の昆虫図鑑を遊びながら学べるデジタルコンテンツにしました。

▼『あそべるずかん 昆虫クエスト』について
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2. 楽しい体験を生み出すゲーム要素を選ぶ

楽しさを引き出すためにどのような仕掛けを取り入れるといいのかについて、次の3つをご紹介します。

単調な作業にアレンジを加える
例えばぬり絵のゲームの場合、筆に色を取って枠の中に塗っていくだけだと紙の上で作業するのと大差ありませんが、デジタルでしかできないひと工夫を加えることで、ユニークなぬりえコンテンツを作ることができます。
『Disneyまじかるスプラッシュ!~バシャバシャぬりえ~』では、次の工夫を取り入れています。

  • インクを石に見立てて、パズルのように石をつなぎながら新しい色を作り出す
  • 作ったインクをワンタップでぬりえにバシャ!と飛ばして色塗りをする

これによりユーザーは操作するたびに爽快感を味わうことができ、楽しくプレイし続けるようになります。

『Disneyまじかるスプラッシュ!~バシャバシャぬりえ~』はこちら

挑戦意欲を生み出す仕掛け
予めゴールが見えていると、早くそこに到達したいという気持ちになり自然と挑戦意欲が湧きます。
先ほどの『あそべるずかん 昆虫クエスト』では、ステージごとに配置されているボスキャラとバトルをし、全てのステージをクリアすると「昆虫マスター」の称号が与えられます。
ユーザーが「昆虫マスターを目指す」というゴールが見えているので、このようなシナリオがユーザーの挑戦意欲を促すしかけになっています。

達成感を生み出す仕掛け
また、クエストと呼ばれるさまざまなミッションを配置しており、クエストを1つずつクリアしながらアイテムをゲットし、そして次のクエストが与えられるという仕組みになっています。
これにより、ステージをクリアするというゴールへの道のりが多少長く感じても、随所に報酬獲得の機会を散りばめることで小さな達成感を生み出し、ユーザーが飽きずにプレイし続ける契機になります。

3. 楽しさを持続させる工夫を取り入れる

楽しめる要素を取り入れたら、その次は飽きずに楽しみ続けられるように新しい要素を定期的に追加することが重要です。
「クレヨンしんちゃん お手伝い大作戦」では、月に一度新しいゲームを追加しており、バラエティ豊かなコンテンツを50種類以上そろえています。
ユーザーが好きなコンテンツを選んでプレイできるだけでなく、新規コンテンツが追加されるためワクワク感が損なわれない仕組みになっています。

『クレヨンしんちゃん お手伝い大作戦』はこちら

今回の記事では、ユーザーの「楽しい!」を引き出すことにフォーカスしたゲーミフィケーションの設計方法についてご紹介しました。
学習を継続させるためにいろいろな手法を取り入れるだけでなく、ちゃんと楽しめるものになっているかどうかについてもユーザー目線で考えて、長く愛されるデジタル教材を作りましょう。

「楽しくてついついやっているうちに勉強が得意になっていた!」
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